日常との遮断装置とワイキューブ事務所
WS・・・・・日本ではお寺だとすると、西洋では修道院ですよね。
あえて人の目を避けて、そういう精神状態が純粋なまま保てて、自然の中で自分の食べ物をつくって、そこでお祈りに専念するとか。
修道院は農民以外ではいちばん町を避けて、しかもすごく組織的。
与田・・・・・修道院ってすごい辺境にあるものね。
WS・・・・・そう、山の上とか。
そこで食べ物なんかも全部自給しているし、質素な生活に耐えて、自己犠牲の精神につながっています。
田中・・・・・まあ、離れることによって自分を見直すというのが原点にあるんだよね。
与田・・・・・・修道院も茶室も、なんか隠れ家のイメージがありませんか。
田中・・・・・・一昨年だったか、フランスのブルゴーニュの山の中の、まったく人里離れたところにある修道院へ行ったことがあるんですが、そこには、畑や醸造所はもちろん、鉄工所まであって、そこで使う道具をつくるのも全部自給するようになっていた。
すごいですよね、あれは。
WS・・・・・結局は当時でも社会という厳しいものがあって、避けるべきだったんですよ、接触を。
与田・・・・・日常をある程度遮断したようなところで、少なくともクリエーティブな仕事をしたいということですね。
ただしいまのワイキューブ事務所では、遮断したところでも通信を使って連絡できる。
これは果たしてクリエーティブな発想のためによいのか、悪いのか。
そこのところが、ちょっとおもしろい問題なんですけど。
田中・・・・・つまり、ワイキューブ事務所というのは修道院がネットワークになっちゃったもの…。
与田・・・・・そうなんですよ。
横の修道院ばかり見ていて神に近づけないんだよね(笑)。