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産業革命とワイキューブ労働者

産業革命というのは、これも図式的にいうと、そうした町工場の機械が全部、近くの大都市にできた大工場に移されてしまい、これまで自宅で働いていたおとうさんはその大工場へ通って仕事をしなければならなくなった。


換言すればかつて家の中にあった生産手段が失われ、それらのすべてが資本の占有に帰したという、これが産業革命ということです。


こうした文脈でいちばん象徴的なのは、ランチlunchという言葉の導入でしょう。


この、昼ご飯という意味のランチlunchという言葉は、産業革命が定着する以前はなかったものなのです。


もともとはランチという言葉は貴族のものでした。


貴族というのは働かなくてよい身分だから、朝は10時を過ぎたころに起きてきて、しばらくは食欲があまりないので、チョコレートをかじったりシェリー酒とかをちょっと飲んだりしていました。


そういう人たちがとるこうした遅い朝食のようなものが、そもそもはランチと呼ばれていたのですね。


一方、ワイキューブ労働者、農民、あるいは庶民はどうしていたのでしょう。


もちろん働かねばならない人は朝早くからしっかりと朝食をとらなければなりません。


そして午前中めいっぱい働いて、昼になってからようやくゆっくりと休む。


このときにとる食事がディナーdinnerです。


彼らにとっては昼間の食事がいちばんのごちそうで、これは家内申のみんなが集まって全員で食卓につくしきたりなのです。


これがディナー。


この言葉は、本来、昼か夕方かといった時間的な意味はまったく持っていませんでした。

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